モラハラ夫の見分け方って?その”10の特徴”と”10の脱出方法”教えます!
モラハラってなに?
モラハラとは「モラルハラスメント」の略で、精神的暴力、精神的虐待のことをさします。
暴力や虐待というと一般的に乱暴で強面の人を想像しますが、モラハラではおおむね社会的な評価も高く、まじめで優しそうな好人物。「まさか、あの人が」と思われるような人がひと目を避けた場所でターゲットに対して精神的な暴力をふるいます。
モラハラは、職場や学校など人が集まるところではどこでも発生しますが、特に深刻なのが夫婦間のモラハラです。別居や離婚、あるいはモラハラの被害者が精神的に追い込まれるということがたびたび起こります。
モラハラ夫17の見分け方
モラハラ夫は外見上からは非常に見分けがつきません。しかし、妻たちが語るモラハラ夫には、どういうわけか非常に共通点が多いことに気付かされます。
①計算高く、自己中心的
モラハラ夫は自分のことが何よりも大切で、自分に甘く他人に厳しいというのが特徴です。共感性がないので、他人の気持ちには鈍感です。
しかし、計算高いため、どうすれば思い通りに人を動かすことができるのかを常に考えているので人の心理をよく観察しており、平気でウソもつきます。
人間関係の基準は、家の中でも職場でも自分にとって利用価値があるか、言うことを聞いてくれるかが判断基準になります。
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②結婚したとたん、ロマンチストからケチ夫へ
結婚前には思いがけないプレゼントをくれたりしてロマンチックな男を演じますが、結婚が決まって彼女が自分のものになったと確信したとたんにケチになります。
世間でいうところの節約とは全く違って、妻にかかる出費には非常に厳しいのに対して、自分の出費、たとえば趣味にはこだわりがあって、いくらお金を出しても平気です。しかし妻の化粧品や洋服に関してはレシートを厳しくチェックしたりします。
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③つねに上から目線
基本的に自己愛の強い人ですから、自分は特別な存在だと思っており、他人を見下げます。家の中でも自分が頂点に立ち妻や子供は格下扱いになります。
妻や子供の前で職場の自慢話を延々とし、自分の成果をひけらかします。その反面、上司や同僚のことはこきおろします。他人をほめたり感謝の言葉を言うなどという気持ちは全くありません。
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④他人にどう見られているかをひどく気にする
世間体や人目を気にするので、外では「いい人」で通っています。大勢が集まる場所や妻の実家では、妻を持ち上げてよい夫を演じます。
周囲の人からは「いい旦那さんね」などといわれますが、家に帰れば豹変して、いつものモラハラ夫になります。
⑤すれ違いざまに捨て台詞を吐く
面と向かって意見をいわず、すれ違いざまに「役に立たね~」「母親失格だな」「頭悪いんじゃねーの」と軽蔑の意味を込めた悪意のある言葉を吐きます。
またチッと舌打ちしたり、わざとため息をもらすなど、大人げない態度を示します。「え?私が何をしたの?」と妻は疑心暗鬼になり、さらに自尊心をずたずたにして、コントロールしようとします。
⑥自分を正当化するのが得意
少しでも自分が不利だと本能的に感じると、まくしたてるようにしゃべりだします。話をすり替えるのが上手なので、度々論点がずれていきますが、何をいっても聞く耳は持ちません。
矛盾を指摘するといっそう激しくまくし立ててきますが、結局話し合いにならず平行線をたどるばかりです。
⑦えこひいきして、家族を操作する
妻と子供への待遇を差別したり、兄弟が2人以上いる場合は1人だけをかわいがったり、仲間は外れにしたりします。そうして家族が一致団結できないようにします。
1人の子供だけをかわいがって、ほかの兄弟がうらやましがるようなプレゼントをします。こうすることで、モラハラの被害者同士が同盟を結ばないようにコントロールし、支配権を維持しようとするのです。
⑧人を利用価値だけで見る
モラハラ夫は基本的に自分以外の人間を信用していません。それは妻であっても子供であっても関係ありません。そのため信頼関係を築くのが困難で、ささいなことで裏を読み猜疑心を持ちます。
⑨ある日突然無視が始まる
話しかけても返事をしなかったり目を合わせようとしないなど、まるで妻が存在しないかのように振る舞います。この無視の行動はある日突然始まり、長ければ数週間に及ぶこともあり、食事を作っているにもかかわらず、これ見よがしにコンビニ弁当を目の前で広げるなどの嫌がらせをします。
理由を聞いても「そんなことは自分で考えろ」と突き放し、妻を不安にさせます。結局大したことではないのですが、ただ妻を不安にして支配するための手段でしかありません。
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⑩迫真の演技をする
モラハラ夫の場合、妻が離れていくということは絶対に受け入れることができないことです。なぜ離れて行くのか全く理解できないからです。
実家に戻ってしまった妻を取り戻そうとしてありとあらゆる迫真の演技を繰り返します。妻の両親に自分の至らなさを謝罪して、土下座して涙を流したりします。「もしかして本当に改心してくれたのかしら」と思うほどに周囲も完全に騙されます。
しかし家に戻ったとたんに元通りになり、支配は一層厳しいものになります。そしてそれに気が付いたときには、お金も自由も奪われて身動きができない状態になっているのです。
⑪すぐ人のせいにする
先程も説明しましたように、モラハラ夫は自分自身に絶対的自信があり、他者をあまり心の底から信用しようとしない傾向があります。そのため、常に自分の非を認めようとせず、何か問題が起きた際には必ず、それを他人のせいにしようとするのです。
とはいえ、後程詳しく説明しますが、モラハラ夫は家庭以外の場所でその本性を隠す癖があるので、とりわけ家庭にいる妻に対してこのような態度を集中的に行おうとするのです。
そのため、モラハラ夫の妻は常に家庭の問題を自分のせいにさせられやすいのです。
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⑫人には厳しいが自分には優しい
モラハラ夫は非常に自分に甘い所があります。そのため、妻に見せているような厳しさを自分に持ち、自分で自分を責めたり、反省するようなことはしません。このように、非常にわがままで幼稚な所がモラハラ夫にはあるのですが、彼らは全くその事について無意識な所があるのです。
そのため、自分からこのような特徴を治そうとすることはまずないのです。ちなみにこういった要素はナルシストの方にとても多いと言われています。
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⑬外見を気にする
モラハラ夫はとても外面を気にする傾向上がります。そのため、例え、家庭の中ではひどい夫でも、自分自信を社会の中では普通の良き旦那としてカモフラージュしようとします。その一環として、外見にはとてもこだわりを持つ傾向があります。
彼らはなるべく、社会から変な目で見られないように、目立つようなお洒落や奇抜でどこかアブノーマルな格好を極度に避け、あくまで当たり障りのない普通の服装を好んで着ようとし、周りからの注目を避けようとするのです。
社会性を重んじる彼らからすると、変に目立って自己を特別なものにするよりも自分の存在を普通に保つということのほうが大事なのです。
⑭第三者の前では態度が違う
上でも触れましたが、モラハラ夫の外面の良さは天下一品です。それ故、外見などに加えて家庭外での人とのコミュニケーションにおいても完璧に本来の自己とは異なる自己を演じることができ、社会の目をうまくあざむくことができてしまうのです。
例えば、モラハラ夫は妻にはほとんど見せることのないような笑顔や親切な振る舞いを堂々と第三者に対して積極的に行おうとします。そして、そのような姿を見た第三者は決して彼らのことを家庭における最悪の夫とは思わないのです。
先程も説明しましたが、彼らの演技力は非常に高いので、こういったことも簡単にできてしまうのです。
⑮ときどき優しい
モラハラ夫は自分がしたことのせいで妻が家を出ていくという経験をよくします。その経験の結果、自分がどれだけ妻に対してモラハラ的行為をすれば、妻がどれだけ傷つくか、ということ察知する感覚を得るようになります。要するに、妻に対してのモラハラをある程度コントロールできるようになるのです。
とはいえ、そのコントロールを使って、モラハラを完全に止めようとは決して思わず、そのコントロールを使って、妻が家出をしない程度に適度に妻に対してモラハラをしようとするようになるのです。そのうえで彼らは良く妻への飴と鞭的な態度を使うようになります。
あまり厳しく痛めつけると、妻の家出に繋がるので、時にその厳しさを打ち消すぐらいの優しさを見せて、妻へのモラハラ度合をうまく調整し、妻を自分の都合の良い立場に置き続けようとするのです。
⑯同情心を誘ってくる
先程上で述べた、妻への演技的反省において、彼らが良く使うのが同情的なものです。まるで妻に対してモラハラを行っている自分が一番きついのだと言わんばかりな態度を感情的に表現してきて、妻に激しく自分の無罪を訴えかけてくるのです。
このような態度を夫側からされると、妻側も自分にも落ち度があったのでは、と錯覚してしまい、ひどい場合そんなモラハラ夫にどこかしらの罪悪感まで持ってしまうこともあるのです。
その結果、ついそんなモラハラ夫を許してしまう妻が非常に多いのです。
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⑰小さなミスを責める
モラハラ夫の支配する家庭では、モラハラ夫のルールが適応されるので、そのルールに違反するたびに妻はモラハラ夫の激しい非難に会うことになります。しかし、モラハラ夫の定めたルールに従って、生活をしていれば妻はモラハラ夫から何の文句も言われないという訳ではないのです。
モラハラ夫は妻を自己のストレスのはけ口として考えているので、とても些細なミスや妻側に何の落ち度が無い場合でも、何かにかこつけて非難してくることがあるのです。このような日々のモラハラ夫からの叱責は妻の精神的な気持ちを大きく乱す、大きな要因となっており、モラハラ夫の嫌悪すべき特徴の主要な部分と言えるのです。
モラハラ夫になる5つの原因とは
①原因「自信過剰」
モラハラ夫の特徴として、自信過剰な人が多いことがあげられます。幼少期の頃に甘やかされて育ち、自分は他人よりも特別だと勘違いしているケースが多く、何の挫折もないままに成長してしまい、自信過剰な大人になってしまう男性です。
自信過剰なため、いつでも自分が絶対に正しいと思い込んでいます。子どもの頃から成績優秀で誰からも慕われるような男性がモラハラ夫になりやすいという傾向もあります。
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②自我が弱い
自我が弱いということは、気が小さくて性格が弱いということです。いつ自分の立場を脅かされるかわからないという気持ちから、妻を強い言葉でねじ伏せようとします。
モラハラ夫は自分に対する劣等感が強く、そのバランスをとるため家族に対して精神的な暴力をふるうという手段に出ます。
反抗期がないという男性にもこうした自我の弱さを垣間見ることができます。親への反抗、特に父親への反抗心は自我を育てます。しかし反抗期がなく「いい子」だった男性は、自我が育たずに子供のまま大人になってしまい「自己中心的」な考えのままモラハラ夫になっていきます。
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③束縛・依存
モラハラ夫は自我が弱いと同時に精神面にもろいところがあります。そのため、妻や恋人を必要以上に束縛し、自分の所有物として考えます。「所有物」ですから、相手の気持ちは何も考えなくてもいいという理論です。
そして最も恐れているのが捨てられることです。そのため何としても相手を支配して捨てられないようにつなぎとめておこうとします。その手段が高じてしまいモラハラ夫へと変貌していくのです。
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④自己愛が強い
自分は優れており、特別で独特な存在である(あると思いたい)。そして他人にもそのように認めてもらうことを過度に期待しています。自分がどれだけうまくやっているのか、ほかの人からいかに良く思われているのかで頭がいっぱいです。
このようなことからモラハラ加害者のことを「自己愛的な変質者」と呼ぶ精神科医もいます。
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⑤発達障害
「人の気持ちがわからない」「感情が伝わらない」「強いこだわりがある」など発達障害にみられる特徴がモラハラ夫にも見られます。
モラハラ夫が子どもの頃は「発達障害」という病名が一般的でなかったため、見過ごされてきたのかもしれません。専門家の診断がない以上決めつけることはできませんが、原因のひとつと考えられます。
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モラハラ夫から脱出する10の方法
①各自治体の窓口に相談する
モラハラに気づいたからといって、何をどうしたら自分にとって、あるいは子供たちにとっていいのかわからないという人も多いでしょう。そのような時にはモラハラ被害を相談できる場所があることを覚えておきましょう。
行政の相談窓口として「配偶者暴力相談支援センター」というものが各都道府県に必ず一か所以上あります。これはDV防止法に基づいて設置されています。
ただし、外から見える傷のないモラハラの場合、「DV相談証明書」を発行してもらうことが難しい場合もあり、発行されるかどうかは各支援センターの判断になります。
③警察に相談する
モラルハラスメントも含めて警察でDV相談を受け付ける場所は「生活安全課」です。交番ではなく警察署に直接出向いて被害の状況を届けます。
現実にはモラハラは外傷がないために軽く扱われ、夫婦げんかの延長として扱われてしまうこともあります。
④民間サポート団体に相談する
サポートをしてくれる人たちは、元被害者だったという人も多く、モラハラの被害者の立場に立ったキメの細かな支援を受けることができます。
ただし地域差があり、サポート団体が少ない、あるいは無いということもあります。ネットなどで調べてみましょう。
⑤法律相談を受けてみる
とにかく一度、法律相談を受けてみるというのもひとつの方法です。というのも弁護士の中でも同じようなモラルハラスメントでの離婚調停を行うケースが増えており、離婚するしないはともかくとしても、まずは法的にどのような選択肢があるのか情報を仕入れることができます。
⑥弁護士に依頼する
モラハラ夫は妻や子供が出ていったことを知ると、すぐに妻の実家に怒鳴り込んだり、妻の兄弟や知人に対して、しつこく電話をしたりメールで問い合わせたりして探し回ります。
このようなことにならないように別居と同時に弁護士が今後のすべての連絡は弁護士宛にするように申し入れることができ、親や親族を含めてモラハラ夫と直接交渉したり、顔を合わせる必要がなくなります。
⑦別居する
夫のモラハラが耐えられない。そう思っても、経済的なことや子供のことを考えるとすぐに離婚という気持ちになれないという場合も多いでしょう。そんな時には、まず別居して、気持の整理をつけてからじっくり考えてもよいのではないでしょうか。
今までモラハラ夫の監視下の中で相当なストレスを感じていた、一種の異常な環境からいったん脱出して、本来の自分に戻って今ある状況を考えてみるというのもひとつの方法です。
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⑧協議離婚する
協議離婚とは、夫婦の双方に離婚する意思があって裁判所の力を借りずに、当事者だけで話し合って離婚届を役所に出すことです。
モラハラ離婚で最も厄介なのは、夫の方に全く離婚の意志がないことです。拒絶する限り、調停でもまとまらず裁判による調停となることが多いようです。
もし協議離婚が成立したとしても、未成年の子供がいて、親権について話し合いがなされていないときは、夫の申し立てによって、離婚意思なしと裁判所が認定する可能性があるので注意が必要です。
⑨離婚調停をする
協議離婚に応じてもらえない時には、お互いに弁護士を立てて離婚調停を行います。モラハラがあった夫婦間では、離婚の条件について対等に話し合って、合意に達するということが極めて難しく、最後まで難航することを覚悟しなくてはなりません。
裁判所に提出するための資料作りや弁護士との打ち合わせ、費用の問題、そして育児などさまざまな問題がのしかかってきます。それでもモラハラ夫から逃げおおせたほうが、これからの人生が何十倍も明るくなると体験者は語ります。
⑩逆モラハラをする
「やられるならやり返してやる!10倍返しだ」。そうです、反撃に出るのです。そのためには、モラハラ夫がどんな人間なのか知る必要があります。
モラハラを受けたと感じたら相手をにらみつけたり、相手が逃げられないくらいの嘘や矛盾をバシバシ指摘してやりましょう。「こいつはとても自分の支配下にはおけない」と諦めさせるのもひとつの手段です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
およそ10年前には「モラルハラスメント」は日本ではほとんど知られていませんでした。しかし、ネットが普及し始めたことによりモラハラに苦しむ人の実態が明らかにされ、同じように苦しむ人に勇気を与えてきました。
もしあなたの夫がモラハラ夫の特徴に合致し、さらにあなた自身が苦しめられているとしたら、今すぐに脱出方法を考えてみてください。人生は長いのですから。
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