心肺機能を強化して疲れない身体を目指せ!厳選トレーニング方法4選
心肺機能を強化するメリット
心肺機能とは読んで字のごとく、心臓と肺の機能のことです。肺は呼吸に関係し、心臓は血液循環に関係しています。呼吸と血液循環をそれぞれつかさどる肺と心臓をトレーニングによって強化するとどんなメリットがあるのでしょうか。
一般的に、心肺機能を強化するメリットにはおおきく次の5つがあげられます。
1. 肺での酸素摂取量の増加
2. 血液を身体に送り出すポンプ機能の強化
3. 血液中の酸素と二酸化炭素の交換作業がはやくなる
4. 血液の流れをスムーズにする
5. スポーツなどにおけるパフォーマンス能力の向上
つまり、今までより効率よく血液を送ることができ血行が良くなります。それによって疲れにくい身体や、基礎体温の上昇による、免疫力の強化などがあげられます。
また、よくサッカーの試合などでの選手解説に「無尽蔵のスタミナ」といわれるように、心肺機能の強化はスタミナアップにつながると言いうことです。
スタミナが上がればこれまでスタミナ不足でバテていたような場面でもしっかり動けるようになりますし、結果としてパフォーマンスの向上につながります。
心肺機能を強化するトレーニング
心肺機能を強化するトレーニングはたくさんありますが人によって合う、合わないというのがありますので一度すべて取り組まれて、これだったら続けられるなというのを探すことも大事です。
ランニング
心肺機能の強化といったら真っ先にランニングをあげられる方も多いのではないでしょうか。心肺機能強化の代表的トレーニングです。部活動で走った記憶がある方もたくさんおられるのではないかと思います。
ここ数年ランニングブームがつづいており、皇居ランナーに代表されるように、走る場所は問いませんが、ある程度明かりが確保でき、足元が安定している場所がいいですね。ランニングにおけるポイントを以下に記します。
1.靴はランニング専用の物を。決してファッション靴では走らないようにしてください。
2.いきなり走るのは禁物です。しっかりストレッチなどの準備運動を。
3.走るスピードの目安は少しきついかなと思うぐらいが理想です。
4.はじめはゆっくりでも構わないので長い距離を走る。
1は、靴だけは必ず専用の物を準備してください。そうしないとかなりの確率でけがのもとになります。今はスポーツ専門店に行けばお勧めの靴などを教えてくれるので、自分に合ったものを選ぶようにしてください。
2は、よくいきなり走り始める人がいますが、禁物です。身体はいきなり走るようにはできていませんので準備運動はしっかりしてください。
3の走る目安ですが心拍数を測るものがないのであれば、少しきついと思うペースを目安にしてください。心拍数を目安にするのであれば、1分間に120回~130回が目安になります。
4の長い距離をとは書きましたが、まずは走ることを習慣にしましょう。走り始めはつらいかもしれませんが、そのうちだんだん慣れてきます。
ロードバイク
近年、一般にも普及してきており以前に比べると取り組みやすくなったロードバイク。もちろん、単に漕いでいるだけでは心肺機能強化にはなりませんし、早く漕ぐだけだとすぐにバテてしまいます。
そこでロードバイクを使ったトレーニングとしては「インターバルトレーニング」をお勧めします。
たとえば20秒は全力で漕いで、1分間はゆっくり漕ぐだけ。それを10セットから20セットほど繰り返します。このインターバルトレーニングはマラソンなどでも用いられますが、かなりきついです。そのぶん、スピードとスタミナはつきます。
ロードバイクはランニングと違いひざに負担が駆らず心肺機能を高めてくれるトレーニングですが、ロードバイク本体が高いのと、場合によっては走る場所の確保が難しいということがあげられます。
エアロバイク
エアロバイクはジムには必ずおいてあるトレーニング器具なので、筋トレでジムを利用される方は使ったことがあるのではないでしょうか。先ほどのロードバイクと比べて、室内で行うので安全。機械なのでトレーニングのペース配分や方法を決めやすいといった理由があります。ひざも傷めにくいのでエアロバイクから始めるのもいいかもしれません。
心肺機能を強化するためには水泳がイチオシ!
ここまで3つの心肺機能を強化するトレーニングをあげましたが、プールという場所を確保できるのであれば水泳を一番お勧めします。ほとんどのジムにプールが併設されているように、かなり有効なトレーニングになります。
まず、水の抵抗があるので、プールの中を歩くだけでも日常で歩くのとは違い負荷がかかります。さらに浮力があるのでひざの負担が抑えられます。高齢者の方がプールで歩いていたりするのはこのためです。
泳ぐという行為は全身を使う運動であるため心肺機能の強化にはもってこいです。プールで久しぶりに泳ぐ方は25M泳ぐだけでも息が上がるのを実感できます。
泳ぐ方法は様々ですが、一般的にはクロール、出来る方はバタフライなどで泳いでいます。
高齢者は無理のないペースから始めることが大切
日常生活にメリットがある心肺機能の強化トレーニングですが、高齢者の方は注意が必要です。
まず、歳をとることによって関節などが固くなっていたり、運動機能も成人に比べると落ちていることもあり、一般的なトレーニングをすると身体を痛めてしまうことが多いからです。
無理をせずに、ウォーキングやプールなどでの歩行から始める方が無難であり確実な方法でもあります。
心肺機能の強化にタバコはNG
全席禁煙が当たり前になるこの時代。まして心肺を強化しようとしているのに肺を悪くしてしまう、タバコはやめるようにしましょう。
タバコを吸うことによるデメリットは数々報告されています。
タバコの中に含まれる一酸化炭素は酸素よりもヘモグロビンと結合する力が強い。つまり酸素が本来運ばれるはずが一酸化炭素を運ぶことになり、酸素不足の状態になる。
また、タバコに含まれるタールが肺にこびりついてしまい、肺が固くなってしまい膨らまず、酸素を取り込む能力が低下したりと、百害あって一利なしです。
たまに、タバコを吸っていてもスタミナがある人がいますがそれは単なる個人差です。歳をとると衰えが顕著になります。心肺機能の強化だけでなく生きるうえでもタバコは控えた方がいいでしょう。
まずは階段を使うことから始めてみよう
心肺機能を強化するメリットとトレーニングをあげてきましたが、少し鍛えてみようという気にはなったでしょうか。そうはいってもなかなか取り組む時間なんて作れないよという方、今はまだいいよという方。
そんな方々には明日からできる簡単トレーニングをお伝えします。
常日頃、エスカレーターやエレベーターを使っていませんか。それらを使って移動するのではなく、階段を使って移動してみてください。おそらく、機械に頼って怠けた体にはただ階段を上り下りするだけでも違います。
また、普段降りる駅の一歩手前で降りて、歩いて帰る。これも立派なウォーキングです。人間の体は使わなければ衰えますが、日常生活のこうした違いだけでも将来的には大きな違いを生み出すトレーニングになります。
心肺機能を強化するトレーニングは基本的にはどれも個人でやるものですので自分との闘いです。正直ツラいと思うこともあるでしょう。しかしそれを乗り越えた先にはそんなツラさを忘れる爽快感が待っています。