【ひじきの栄養】便秘や生理痛にも?女性にお勧めの美容効果とは?
ひじきとは?
ひじきはみなさんよく当たり前に副菜として食べることが多い食材のため、日本人ならば知らない人はいない食材の1つです。例えば、和食のランチや定食には、小鉢でちょこんとひじきの煮物がついてくることがありませんか。
ひじきは、ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻の一種です。海岸沿いの低潮線の岩場に繁茂します。日本でたいてい市場で出回っているものは、乾燥した干しひじきが多いです。産地は主に長崎県、三重県、鹿児島県です。国産の物はたいてい天然のものが多いですが、最近では養殖もできるようになったと聞きます。
ひじきの種類
スーパーやお店に行くとわかりますが、通常販売されているひじきにはいくつか種類があります。茎の部分だけにしたものを長ひじき、茎ひじき、糸ひじき。芽の部分だけにしたものを芽ひじき、姫ひじき、米じきと言います。茎の部分のひじきは長いものが多いです。
芽の部分だけにしたものには、短く、さらさらとしています。料理によって、短いものを使うのか、長いものを使うのか選ぶことができます。そして乾燥したひじきの他にも、ドライパック缶詰という戻さなくても簡単に調理できてしまうものもあり、簡単に調理できるようになってきました。
ひじきに含まれる栄養素
ひじきに含まれる栄養素を紹介しましょう。ひじきには驚くほどたくさんの栄養素が含まれているのです!どのような成分が含まれているのかをお教えしましょう。
まずは炭水化物、食物繊維、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン)ビタミンE、ビタミンK、カルシウム、鉄、マグネシウム、ナトリウム、リン、亜鉛、カリウムなどです。特にカルシウム、ビタミンK、鉄、マグネシウム、ヨウ素、食物繊維は豊富に含まれているのです。
ここまで読んで、なんて栄養素が豊富な食材なんだろうと驚きませんか。テストに出たら間違いそうなくらいの栄養素ですよね。ひじきは本当に栄養が豊富な食材なのです。
ひじきの嬉しい効能
貧血防止
ひじきに含まれている鉄分は、なんとほうれん草の約15倍です!そしてレバーの約6倍も含まれています!料理にも簡単に取り入れることができる食材の1つなので、手軽に鉄分を摂取できます。しかしながら、ひじきなどの海藻類に含まれる鉄分は、吸収しにくいと言われています。そこで吸収を助けてくれる”ビタミンC”を一緒にとると吸収が良くなるでしょう。
鉄分はカフェインに弱いので、ひじきのせっかくの鉄分をダメにしたくないならば、食後にコーヒーやお茶などのカフェインを含んだ飲み物を控えましょう。
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カルシウムの補給(骨、歯、爪、髪の毛の形成を助ける)
ひじきに含まれる栄養素で多いと言われている成分の二つ目がカルシウムです。カルシウムの量は、なんと牛乳の約14倍含まれています。カルシウムは、骨、歯、爪、髪の毛などを形成し、強化します。骨粗鬆症の予防にもなると言われています。また、カルシウムはイライラとした気持ちを防ぎ、精神を安定させる効果があるとも言われています。
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整腸作用
ひじきには食物繊維が豊富です。ごぼうの約7倍の食物繊維が含まれていると言われています。食物繊維は腸の調子を整えてくれます。また腸を整えることで、皮膚の調子も良くなると言われています。そしてその整腸作用から体内の老廃物を排出し、大腸ガンの予防にも効果が期待できるそうです。
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生活習慣病の予防
ひじきはとても低カロリーな食材です。肥満や生活習慣病(高血圧、動脈硬化、糖尿病など)の予防にも効果が見られます。特にひじきに含まれている栄養素であるカリウムとマグネシウムは、高血圧、糖尿病の予防に役立ちます。
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ひじきって女性にとてもいい!
貧血の予防や改善
女性は生理があったり、妊娠、出産などで貧血になりやすい人が多いです。重度の貧血の場合は、鉄剤を病院で処方してもらったり、注射や点滴を打つなどの方法もありますが、日頃から食品から鉄分を摂る習慣をつけておくと貧血の改善に役立ちます。
ひじきは、その豊富な鉄分からも、貧血の防止になると言われています。肉類よりも吸収が悪いと言われているひじきですが、ビタミンCを摂ると吸収が良くなるのです。そしてカフェインは鉄分の吸収を阻害します。女性は特にお茶やコーヒーなどのカフェイン類を飲む人が多いと思います。
貧血を意識している人は、なるべくカフェインを避けて、ひじきなどの鉄分が豊富な食材をとって貧血を改善させましょう。
冷え性、肩こりの改善
女性は冷え性、肩こりに悩まされる人が多いですよね。女性だけでなくても日頃からのパソコン業務やデスクワークで肩こりに悩まされていませんか?冷え性や肩こりのメカニズムは、体内の血流が悪くなることから生じると言われています。
それならば、血流の良くなることをする、血流の良くなるものを食べると改善されるということです。ひじきに含まれる鉄分には、貧血にも効果がありますが、それ以外に血流を良くし冷え性、肩こりの改善にも効果があると言われています。
便秘防止に美肌効果
便秘も女性に多い悩みの一つです。
ホルモンバランスや生理周期などに影響されやすい女性の体ですが、それらによっても便秘になる時期が出てきたりしますよね。先に述べたようにひじきには食物繊維がごぼうの7倍もあると言われているのです。なので、もちろん便秘の防止にもなりますし、便秘が改善されれば、腸の調子が良くなるので、老廃物も排出されて、美肌効果も得られると言うわけです。
ダイエット効果
ひじきは低カロリーな食材です。ダイエットをしている人には恰好の食材の一つです。食物繊維も豊富で便秘も改善してくれるので、デトックス効果も大きいと言われています。ひじきはたいてい、カロリーの低い和食のおかずの一つとして出てくることも、ダイエットに良いと言われる理由の一つです。美肌効果も得られるので、ダイエットをしている人には一石二鳥ですね。
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生理前症候群(PMS)や生理の不快症状の改善
生理前症候群とは、生理前に出る様々な身体的、精神的不快症状のことですが、最近はこの症状に悩まされる女性が少なくありません。また、生理の時の不快症状、例えば貧血や生理痛などの症状もひじきを食べることによって緩和される効果があります。前にも述べたように、ひじきに含まれる鉄分は生理中の貧血を助けてくれます。
そして、生理前症候群でよく見られる便秘には、食物繊維を摂ることで改善に多いに期待ができます。もしも女性の方で、普段は肉食!洋食大好き!で生理前の症状が強く出る人はひじきや大豆が含まれるような和食のおかずを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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更年期障害の改善
ひじきにはまだまだ女性の身体にいいことがあるのです!ひじきの鉄分とカルシウムが女性ホルモンの安定を助けてくれることは言いましたが、それはすなわち更年期障害の症状の改善にもなるのです。更年期障害とは、人によってそれぞれ症状も異なります。軽症で終わる人もいれば重症化する人もいます。
重症化すると、コレステロール値が急激に上昇したり、冷え、ホットフラッシュと言われるひどい逆上せや汗、人によっては精神的に不安定になり落ち込んだり不安になったりします。何事もないと言う人もいますが、たいていは何かしらは感じる人が多いようです。
それらの症状を少しでも和らげる効果のある鉄分、カルシウムを積極的に摂ると更年期障害の改善になるでしょう。食べ方としては、ひじきの鉄分と共に、イソフラボンを含んだ食品(例えば代表的なものでいえば大豆や大豆でできた食品類)を摂ると女性ホルモン(エストロゲン)の不足を補い、心身のトラブルをより予防してくれるのです。
更年期と言われる時期までまだまだあるから私は大丈夫という人でも、日頃からこのような食品を食べる習慣をつけておくと、いつかくる更年期の症状が軽くなるかもしれません。
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ひじきの大量摂取について
ひじきには無機ヒ素が含まれていることについて
ひじきにはたくさんの栄養素が含まれる食材だということを述べましたが、2004年7月に英国食品企画庁が、ひじきの中に発がん性物質である無機ヒ素が高い濃度で含まれているということで、食べないようにという危険勧告を出したのは記憶に新しいのではないでしょうか。
この件に関して、多くの妊婦さんや貧血に悩まされ、積極的にひじきを食べていた人達がひじきを食べると体に何かしら害があるのではないかと恐れました。ひじきは怖いものなのか?食べてはいけないのか?と疑問に思っている人もまだまだいるのではないでしょうか。
毎日継続的に大量に食べない!
ここ約10年の間に多くの研究者や国の機関で研究、勉強され続けてきました。
厚生労働省では結果として、大量に食べるわけではなければ問題はないと発表しています。どの食材、食品にも言えることですが、”栄養があるから!体にすごくいいから”といって、大量摂取してしまったら、逆に体を壊すリスクも伴います。食べ物だけではなく、運動でもそうです。運動も体に良いからといって、やり過ぎるとどこかしら体に負担をかけてしまったりします。
乾燥ひじきは水でしっかり戻そう
ひじきのヒ素は、調理の仕方に寄り取り除かれると言われています。水でしっかりと戻すことで、ヒ素が抜けると言われています。一番適切な方法としては、しっかり水で戻すこと。これをきちんとすることが大切だと言われています。
もしも妊娠中の方それ以外の方でもどうしても気になる!と言う方はしっかり水で戻して、毎日食べるなどの極端な大量摂取を控えるようにしましょう。
ヒ素を抜くためのポイント
ヒ素は水戻しで抜けると書きましたが、以下の点に気を付けて調理して下さい。
1.乾燥ひじきはたっぷりの水で30分以上水で戻してから調理すること(水で30分以上戻した方がヒ素が水に溶け出でて抜けるそうです)。
2.水戻しに使った水を調理に使用しないこと(水にヒ素が溶け出ているため)。
3.水戻しした後は、更にボールで水洗いを2-3回し、水気を絞ること。
4.茹でるときは面倒くさがらずに、きちんと水戻したものを茹でる。
5.ドライパックや缶詰に関しては、水戻しの必要はありませんが、念のため水で洗ってから使いましょう。
ひじき料理のレシピ集
ここでは、ほとんど簡単にできるひじきのレシピを紹介していきたいと思います。時短レシピが多いので、忙しい方でもすぐにできるので、お試し下さい。
ひじきとレンコンの炊き込みご飯
材料 (2人分)
米 1.5 合分
乾燥ひじき 5-7g(芽ひじき)
*乾燥ひじきではなく、ドライパックの缶詰でもできますがその場合量を増やして下さい。
にんじん 50g
レンコン 100g(レンコンが好きな方は多めで)
だし汁 230ml
調味料 酒大さじ2
みりん小さじ2
醤油小さじ11/2杯
1.ひじきを水で戻します
2.人参、レンコンを切ります(人参は千切りに、レンコンはいちょう切りに)
3.人参とレンコンをだし汁で煮ます
4.ひじきを2に入れます
5.調味料を入れて軽く煮ます
6.といだお米に5を混ぜて、炊飯器で炊いてできあがりです
炊きあがったら軽く混ぜ合わせます。味が薄い時は塩で味を調えて下さい。お肉も入っていない完全にマクロビオティック仕様の炊き込みご飯ですが、ひじきの磯の香りとレンコンのシャキシャキ感がたまりません。お好みで、油揚げや大豆を入れても美味しいです!
超時短でできるひじきと大豆の煮物(女性ホルモンの安定に!)
材料(3人分)
ひじき 缶詰のドライパックのもの 1缶
大豆 缶詰のドライパックのもの 1缶
人参 50g
ちくわ 2本くらい
ごま油 適量
めんつゆ 適量
水 適量
1.人参を千切りに、ちくわを輪切りにします
2.フライパンか鍋にごま油を入れます
3.人参を炒めます
4.ひじき、ちくわの順に入れて、最後に水で薄めためんつゆを入れます
5.軽く炒め煮たら、出来上がりです
味を見ながらお好みで調整して下さい。常備菜として保存しておきたい場合は味付けは濃いめにしましょう。
ピーマンとひじきのきんぴら風(貧血防止に!)
材料(2人分くらい)
ピーマン 3個くらい
乾燥ひじき 適量(好きなだけ)
1.ひじきを水で戻します。
2.ひじきを食べやすい長さに切ります
3.ピーマンを細切りにする
4.フライパンにごま油を入れる
5. ピーマンを炒め、ある程度火が通ったらひじきを投入します
6.砂糖、しょうゆ、みりんで味付けをして出来上がりです
ピーマンのビタミンCでひじきに含まれる鉄分の吸収が良くなります!
ひじきの煮物が残ったときの簡単レシピ
<ひじきの五目ちらしずし>
材料(2人分)
ひじきの煮物(残り物でOK)
寿司酢
炊き立てご飯(2合分)
卵
海苔
1.ご飯を炊きます
2.錦糸卵を作ります
3.ご飯が炊き上がったら、寿司酢を適量混ぜます(煮物の味が濃い場合は控えめに)
4.海苔を刻みます
5.ご飯をお皿にもって、錦糸卵を海苔を散らして出来上がり
時間のない時や、残ったひじきの煮物を消費したい時にとても助かるレシピです。
<ひじきの稲荷寿司>
材料(3人分)
ひじきの煮物(あるだけでOK)
炊きたてご飯(2合分)
寿司酢
稲荷の皮(市販のものでOK)3人分
1.ご飯に寿司酢を混ぜます
2.寿司飯にひじきの煮物をさっくり混ぜ合わせます
3.稲荷の皮に2を詰めていきます これだけで出来上がりです!
煮物だけでも美味しいですが、クルミや胡麻をほんのちょっと混ぜてビタミンEを加えてみても栄養も味もアップします。
まとめ
ひじきは一見地味な食材のように見えますが、実はたくさんの栄養素が含まれているということがおわかりいただけたでしょうか?摂取の仕方については、毎日継続して大量に食べなければ問題はないと言われています。是非、おかずが足りない時の副菜や常備菜として補ってみてはいかがですか。