長時間労働では死亡率が20%アップ、米国ハーバード大学が報告

長時間労働では死亡率が20%上昇するようだ。米国ハーバード大学の研究者を中心とする研究グループが報告したもの。日ごろの働き方に気を付けたい。
死亡率や病気とストレスに関係は?
行動科学や政策についての専門誌であるビヘイビアル・サイエンス・アンド・ポリシー誌創刊号(2015年春号)で報告しているもの。職場のストレスにはいろいろあるだろう。仕事が不安定であるほか、家庭と仕事の板挟み、仕事上の要求水準が高い、長時間の労働など。研究グループは過去の研究228をまとめて分析している。4つの健康問題に注目してストレスとの関係を調べている。4つの健康問題とは、「何らかの病気の診断を受けた」「自分が肉体的に不健康であるという自己申告」「自分が精神的に不健康であるという自己申告」「死亡率」。
要求水準高い仕事で病気が35%増
仕事のストレスの影響で、病気も死亡も可能性は高まるようだ。仕事が不安定であると、不健康であるという自己申告の割合が約50%増えていた。仕事上での要求水準が高いと、何らかの病気と診断される率が35%増えた。長時間労働は死亡率を20%近く増加させた。
受動喫煙並みの影響
仕事のストレスと受動喫煙の健康への影響は同程度という。レストランでの喫煙を禁止するような受動喫煙の対策並みに、職場のストレスにも強力な対策が必要と研究グループは見ている。個人のレベルでも注意しておくと良いのだろう。
文献情報
Summary. Extensive research focuses on the causes of workplace-induced stress. However, policy efforts to tackle the ever-increasing health costs and poor health outcomes in the United States have largely ignored the health effects of psychosocial workplace stressors such as high job demands, economic insecurity, and long work hours. Using meta-analysis, we summarize 228 studies
Work stress ‘damages health as much as secondhand smoke exposure’ – Medical News Today
Job stressors such as long work hours and and high job demands may harm health as much as secondhand smoke exposure, according to the findings of a new study.