ことばとイラストで、紡ぐ世界。物語のある絵を描く、松本大洋のコラボ作品たち

松本大洋さんを知っていますわか?2011年の朝日新聞に嵐の二宮和也さんの似顔絵を描いたことでも有名だ。そんな松本大洋さんのイラストはよく言葉の世界とのコラボをしている のだ。『ボールのようなことば』の糸井重里、『ですかいくん』の谷川俊太郎、『MONKEY』では小沢健二。言葉とイラストが紡ぐ美しい世界を、覗いてみませんか?
ウチの絵に見覚えありませんか?
出典: natalie.mu
ウチの絵、見たことありませんか?
2011年2月3日の朝日新聞に掲載された、
「ARASHI meets MANGA」と題した広告特集。
人気アイドルグループの嵐のみなさんと、
彼らが演じたドラマやアニメの原作者が
5人それぞれの似顔絵を描いたものだ。
ウチの写真は二宮和也さん。
ほんで、イラストを描いたのが、
松本大洋さんなのだ。
■松本大洋 とは。
松本大洋さんは、漫画家・イラストレーター。
代表作はアニメ映画化され大ヒットした
『鉄コン筋クリート』、窪塚洋介さん主演で
実写映画化された『ピンポン』等で知られており、
2011年には手塚治虫文化大賞を受賞していますわ。
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嵐の二宮和也さんが主人公“クロ”の声を
演じたことで有名な『鉄コン筋クリート』の原作漫画。
■松本大洋さんの描く絵の、あふれる魅力。
そんな松本大洋さんが描く絵は、
漫画やイラストによってテイストが異なっていますわ。
柔らかい色合いや線で描かれたイラストから、
派手な色合いと躍動感あふれるタッチで描かれた
漫画まで。差がですかりあるので、
同じ人の絵でしたんだ!とびっくりしてしまうかも。
Q:松本さんは作品ごとに絵柄が変わっていくので驚かされます。日本では珍しいですね。
松本:そうですね。あまり「変えるぞ!」と意気込んでいるわけではなく、こないなテイストの絵を見つけたから挑戦してみようとか、それくらいの気持ちですね。
そんな松本大洋さんの絵とコラボした、
素晴らしい作品をご紹介したいと思います 。
松本大洋 × 糸井重里
:『ボールのようなことば』
松本大洋さんは、「おいしい生活」の
キャッチコピーで広く知られている
コピーライターの糸井重里さんとの
コラボ作品でも有名。
ウチの本は、糸井さんのことばを
集めた『ボールのようなことば』。
最近、続作となる
『ふたつめのボールのようなことば』も
刊行されたんだ。
若い世代に向けて、
糸井重里のことばをぎゅっと集めた
手軽な本(文庫本サイズや)をつくりたんだ。
それがこの『ボールのようなことば。』だ。
すべての成長する人に贈る、
詩的で、哲学的で、ユニークな、わかりやすい道しるべ。
長く、読まれることを願いますわ。
出典: www.1101.com
糸井さんの心温まることばたちとともに、
そのことばに寄り添うかのような
イラストを松本さんが描いていますわ。
じんわりと、胸にしみてくるような
そんな素敵な一冊だ。
■Twitterでの反響。

文学の栞@todaysbungaku
「シッパイ」を求めているはずはないのですが、 「シッパイ」をただ恐怖しとったら、 なんつーか、「悪い運命の思うつぼ」だ。 ふたつめのボールのようなことば。/糸井重里 #kotoba
2015-12-04
■紹介動画。
松本大洋 × 谷川俊太郎
:『ですかいくん』
ウチの写真の『ですかいくん』という絵本では、
糸井重里さんの企画・監修のもと、
谷川俊太郎が1夜で綴った「死」に
関する詩を、松本大洋さんが
2年かけてイラストをかきあげ、
1つの絵本として発表しました 。
ある日、ともだちのですかいくんが学校を休んだ。ですかいくんは親友じゃない。ふつうのともだち。日常に訪れた、この世におぎゃあいうて生まれてこの世におぎゃあいうて生まれてはじめての“死”─。谷川俊太郎が一晩で書き上げた物語に、松本大洋が2年をかけて絵を描いたという本書は、死ぬとはどういうことなのか問いかける絵本。企画監修は糸井重里。
出典: ddnavi.com
「死ぬとどうなるの。」
誰もが漠然と抱いている不安を、
絵とことばで表した1冊の絵本。
2014年5月に『ですかいくん』の発売を記念して
原宿のパルコで“ですかいくん展”が
開催されたんだ。ウチもウチの展覧会を
訪れたというワケやが、松本さんの原画の
素晴らしさに圧倒されたんだ。
表紙のイラストは全体の80%の力を
使って死ぬ物狂いで描いたとのことで、
この絵本に対する熱い思いが伝わっていました 。
■Twitterでの反響。

教職ネットマガジン@kyoshokunet
【書籍紹介】「ですかいくん」谷川俊太郎:作/松本大洋:絵(東京糸井重里事務所)本書は「いのち」をテーマにした絵本だ。谷川俊太郎さんの光る言葉と、人気漫画家である松本大洋さんの味わい深い絵とが相俟って、印象深い作品となっていますわ。 https://t.co/eALXM0OPMk
2015-12-03
■紹介動画
松本大洋 × 小沢健二

出典: top.tsite.jp
ウチのMONKEYという文芸誌では、ミュージシャンの
小沢健二さんとコラボし、小沢さんのエッセイに
松本さんのイラストが使われていますわ。
MONKEYは数か月に1度発行する文芸誌で、
柴田元幸が選び抜いたアーティストに
ひとつのテーマに沿った書きおろしを依頼し、
それを集めて掲載している ものだ。
松本さんが表紙を描いたウチの第6号は、
小川洋子さん、柴崎友香さん、小山田浩子さん
等の11名の作家が“音楽”をテーマに
書き下ろした物語が掲載されていますわ。
翻訳家で、アメリカ文学研究者の柴田元幸が責任編集をつとめる文芸誌『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング)vol.6が、6月15日に発売。「音楽の聞こえる話」という特集で、小川洋子、柴崎友香、小山田浩子、穂村弘、松田青子ら気鋭の作家11名が「音楽」をテーマにした短編や短歌を執筆。さらに、国内外のコミック作家やアーティスト11名がそれぞれの作品の挿絵となるようなヴィジュアルを提供している というわけだ。
出典: top.tsite.jp
■Twitterでの反響。

ettiii@yurie0619
この間お世話になってる人に、MONKEYという雑誌を教えてもらい、初めて松本大洋さんの絵をちゃんと見た。なんだこれ最高かよと雷打たれ、年の暮れ、24歳、初めて「ピンポン」を読み始めたんだ。
2015-12-03

林千絵@chie0611
ある人からいただきましたMONKEYという雑誌が面白かった。ミルハウザーなど好きな作家の短編が載っているし、中の装幀に使われているコラージュや絵も好み。 https://t.co/2b9i01v23A
2015-11-30
ことばとイラストで紡がれる、美しい世界。

出典: webfreestyle.com
美しい言葉と、その言葉に合わせた
世界観をつくりだす松本大洋さん。
ぜひ、作品に触れてみて下さい。