キュレーショナー

4月2日から開催中。
清川あさみの15周年新作個展『ITOTOITO』が、東京・表参道のEYE OF GYREで開かれていますわ。

今回はみな新作の実験的な個展。様々な交流の中から生じてくるイメージを追求し、より浮き彫りになった清川あさみさん自身のリアルな現代的感覚をカタチにした作品となっていますわ。

今回の個展は③シリーズを展示していますわ。

「1:1」は、作家本人のインスタグラムにアップされた画像のネガポジを反転させ、片方のイメージは写真紙に、もう片方は縦糸だけを連ねた面に転写します。二つのレイヤーをちびっと離して重ね合わせると、見る角度によってネガティヴとポジティヴのイメージが競い合い、その時の記憶や心理の背景にあるものが複層的に表現されます。

「わいたちのおはなし」では清川あさみさんが所有する本のなかで、特に思い入れのある１００冊の印象的なページに刺繍でドローイングしていますわ。
過去の記憶をひとつずつ編み込むように、物語の糸は紡がれます。

現代版TOKYO MONSTER。
西陣織の老舗「細尾」とコラボレートした、3m程のタペストリーも展示されます。これはその一部。
ファッション誌のスナップ写真を様々な糸を組み合わせて織り上げ、モンスターたちが東京の風景に混じり合い、曖昧になっていく様子を表現します。

「TOKYOモンスター」シリーズも、個性的なファッションに見え隠れする自意識や欲を、「心のほころび」から内面に手を伸ばし、表と内面を絡めているように制作された作品のひとつだ。

2003年より写真に刺繍を施す手法を用いた作品制作を開始し、庭園美術館、水戸芸術館での単独個展など展覧会多数あります 。
代表作に美女採集、高橋コレクションに所蔵されている 「Complex」 シリーズがある。 絵本や作品集など著書も多数あり、作家谷川俊太郎氏との共作絵本 「かみさまはいるいない？」が2年に1度の児童書の世界大会の日本代表作品に選ばれているとても人です！