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羊水検査を受ける前にこれだけは知っておきたい!高齢出産では?痛みはないの?費用・リスク・安全性などの基本情報満載!

羊水検査とは?

「羊水検査」とは、羊水の中に含まれている赤ちゃんの細胞を調べ、赤ちゃんの染色体に染色体の変化(染色体異常)があるかどうかを調べるために確定後診断検査として実施されます。染色体異常だけでなく、遺伝子変異や酵素の変化を調べることも可能で、特定の遺伝性疾患の有無を診断できます。

検査方法は、お母さんのお腹に針を指して羊水を吸い出し、羊水中の赤ちゃんの細胞を調べます。一般的には妊娠16週頃行われ、この検査を受ける前には、専門家による十分な説明とカウンセリングが必須となります。

出生前診断を検討しているお母さんの中には、不安を感じる方も少なくありません。今回は、羊水検査について知っておきたい基本的な知識として、様々な角度からご説明いたします。

出生前診断と羊水検査は違うの?

羊水検査は出生前診断の一つ

出生前検査というと羊水検査を表しているように思いますが、正確に言うと意味合いが少し違ってきます。妊娠から確認されてから出生までの妊娠時期全体の行われる、胎児の状態を検査して診断すること全てを「出生前診断」といいます。羊水検査はその出生前検査の中でも、遺伝子や染色体を検査する一つの方法のことを言います。

出生前診断の方法には、ごく一般的なものでは超音波検査などの胎児の画像検査です。その他に遺伝子や染色体の検査、昨日や代謝産物の検査に基づく診断、胎児に由来する細胞や代謝産物が母体の血液中に認められることを利用する方法もあります。

染色体や遺伝子の検査とは「遺伝学的出生前検査(診断)」と言われ、「絨毛、羊水、羊水細胞などを用いて胎児の遺伝学的または先天的障害の有無を知る目的で行われる」もので、羊水・羊水細胞の検査もこれに該当する検査の一つになります。

羊水検査は胎児の細胞を直接調べる

羊水が何からできているかというと、妊娠初期のころは赤ちゃんを包む羊膜や赤ちゃんの皮膚から染み出てきたもので出来ています。そして妊娠が進むにつれて、赤ちゃんの肺の細胞から出てきた肺胞液や、腎臓からのおしっこが主な成分になるそうです。赤ちゃんは子宮の中でこの羊水に包まれている状態となります。

羊水には赤ちゃんから剥がれ落ちた皮膚や粘膜などの細胞が含まれているので、この羊水を採取することで赤ちゃんの染色体の変化(染色体異常)があるかどうかを調べることができるとのことです。

羊水検査は染色体異常だけがわかる

羊水検査では、染色体の数や部分的な構造の異常が分かります。人間は1組2本の「常染色体」が22組みと、性別を決める「性染色体」1組の計46本の染色体を持っています。しかし1組み2本のところが1本だったり3本あったり、一部が切れていたり、ひっくり返っていたりすることがあるので、それを見つけ出す検査になります。

現在の技術ですと非常に細部の小さな染色体異常以外は、ほぼ正確に診断できるとのことですが、わかるのは染色体異常のみになります。染色体異常は赤ちゃんの病気のほんの一部にすぎず、羊水検査ですべての病気を診断できるわけではありません。

先天異常と呼ばれるものには、染色体異常の他にも臓器の奇形や代謝異常などがあり、羊水検査で染色体に異常がなかったといって、赤ちゃんに障害がないと言い切れるものではないそうです。また、成長発達についての障害の可能性なども予測することはできないとのことです。

性別は教えてくれないことが多い

羊水検査でわかることは赤ちゃんの染色体異常ですが、染色体を調べているので2本の性染色体がどうなっているかが分かり、当然赤ちゃんの性別も判定することができます。しかし、羊水検査は染色体異常を調べる検査ですので、赤ちゃんの性別を診断する目的で行われることはありませんし、この検査で性別がわかっていても教えてくれないことが多いと考えておきましょう。

日本産婦人科学会において、「出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解」でも性別に関しては、「胎児の性別告知については出生前に行われる遺伝学的検査および診断として取り扱う場合は個別の症例ごとに慎重に判断する」とされており、羊水検査で分かった結果は常染色体についてのみで、性別が告知されることは一般的でないようです。

高齢出産だと羊水検査は必要?

かかりつけの病院の考えにもよる

妊婦さんの年齢が高くなると、染色体異常が起こりやすくなると言われています。例えばダウン症の場合、25歳では約1000人に1人ですが、30歳では700人に1人、35歳で300人に1人、40歳では80人に1人という発生率だそうです。このため、35歳以上の妊婦さんには羊水検査を打診する病院が増えていることも事実です。

高齢な妊婦さん全てに異常が起こるわけではないけれども、高齢などのリスクがあるので心配という方もいることでしょう。決して気軽に受ける検査ではありませんが、心配で不安な妊娠期間を送るよりも、異常がなければ安心して過ごすことのできる検査とも言えます。

しかし羊水検査の必要性は、倫理的な観点から専門家の間でも意見が分かれています。とても難しい問題ですので、羊水検査はどこでも受けられるわけではなく、その病院の考えによって行っていない場合もあります。

 

エコー検査の結果次第で勧められるかも

羊水検査は、あくまでも本人の希望による受けられるものなので、医師から積極的に勧められることはないようです。しかし、35歳以上の妊婦さんや、上のお子さんに染色体異常があるときには、医師から羊水検査を案内される場合もあります。ただ、いきなり羊水検査を受けるのではなく、まずは超音波検査による「スクリーニング」検査が行われることが多いそうです。

超音波検査は通常の妊婦健診でも行われるほど一般的なもので、胎児の発育や胎盤の位置、子宮頸管の長さなどを調べるものになります。この超音波検査で妊娠初期にわかるのが、赤ちゃんの首の後ろのむくみです。ダウン症の赤ちゃんの場合、これが増加すると言われています。その他血液検査で染色体異常の確率を計算することも可能です。

こうした事前の検査によって「陽性」と判断された場合には、確定診断方法として医師から羊水検査を勧められることがあるそうです。

どのような人が羊水検査を希望しているのか?

羊水検査はどんな人が希望することが多いかというと、赤ちゃんのご両親どちらか(または両方)が遺伝性の病気などを持っている、赤ちゃんの兄弟に障害のあるお子さんがいるなど、妊娠中に赤ちゃんに染色体異常が起こる可能性が考えられる場合です。もちろん超音波検査で異常の可能性を指摘された場合もあります。

もちろん35歳以上の高齢出産となる場合は、一度は出生前診断を考えたことがある方が多いと思います。不妊治療の末の妊娠である場合に、赤ちゃんの染色体異常を気にする方が多いようですが、自然妊娠か体外受精かで、そのリスクに大きな差はないと言われています。むしろ長く不妊治療をしていたために妊娠した時には高齢になっていることの方が、染色体異常の原因であると考えられています。

妊娠15週から17週頃に受けられる

では、羊水検査はいつから受けることができるのでしょう。
通常は妊娠15~17週頃(妊娠4ヶ月~5ヶ月)に可能とされていますが、多くの病院では妊娠16~17週としているところが多いようです。羊水検査などを受ける場合は、妊娠10週~15週頃までに夫婦で相談し、できれば羊水検査を受けられる週数になる前に専門医による遺伝カウンセリングを済ませておくといいでしょう。

羊水検査の結果が出るまでには数週間という時間を要します。万が一、染色体異常の診断が出た場合、やむを得ず妊娠を継続しないという決断をしたならば、法律で人工妊娠中絶が許されているのは妊娠21週までです。検査結果が出るまでの期間を逆算すると、妊娠17週を過ぎてからだと検査を受けられない場合もあるそうです。

羊水検査は痛みがあるの?

針の抜き差しが痛い

羊水検査はお腹から子宮の中まで細い針(穿刺針)を入れて、羊水を20ml程度採取する検査です。赤ちゃんや胎盤、へその緒に針が触れないように、超音波の器械で子宮内を見ながら行われます。所要時間は10分程度です。

針を抜き刺しするときの痛みを軽減するために、針をさす部分に局所麻酔を行う病院も多いのですが、麻酔を行なわないところもあります。麻酔をしない場合でも、筋肉注射くらいの痛みですので、思っているより痛みがないと言われる方も多いとのことです。痛みよりも針の異物感の方が強いという方もいるようです。

但し、針を刺すのは通常は1回なのですが、非常に羊水が採取しにくい場合には、2~3回と針を刺すこともあるので、心構えをしておいた方がいいかもしれません。

羊水を抜く時痛むことも

針の抜き差しよりも、針を差し込まれるときや羊水を抜くというときに、押されるような鈍い痛みを感じることがあるようです。痛いというほどではないけど、針が入っていることによる違和感・不快感があったという方もいます。

注射や採血のときもそうですが、あまり針の部分を意識しすぎると痛みを感じやすくなるそうです。超音波のモニターなどで赤ちゃんが見れますから、そちらに意識を向けて、針から注意をそらすといいみたいですよ。

子宮の収縮で痛む場合も

検査中の痛みは心配するほどではないようですが、検査後に針を刺した部分が痛んだり、針の刺激で子宮が収縮したりお腹が張ったりということで痛みが出ることがあります。帰宅するときに感染症予防の薬を処方してもらえますが、同時に痛み止めや子宮収縮を抑制する張り止めも処方されることが多いそうです。

この痛みも検査当日~2日程度で収まるようですが、まれに針を刺したところから羊水が漏れることもあり、流産のリスクがある検査でもあるので、検査後数日は安静に過ごし、痛みが治まらない、ひどくなると言った場合には早めに医師に連絡しましょう。

費用はどれくらいかかるの?

費用は10万から15万円程度

羊水検査は保険適用ではありませんので、自己負担となります。病院や検査内容によっても違いますが、すべての染色体を調べる「Gバンド法」で行われる場合は、だいたい10~15万円前後が多いようです。自費のためかなり高額になりますので、事前に確認しておきましょう。病院によっては13・18・21番の常染色体とX・Yの性染色体数だけを調べる簡便な検査をするところもあります。

また、羊水検査を受ける前に検査について両親で出席する説明会や、遺伝相談・カウンセリングなどへの参加が必須なことも多く、それには別途費用がかかります。また、羊水検査の前段階として遺伝学的検査を行う際にも費用はかかります。

結果が異常なら医療費控除対象

医療費控除とは、1年間にかかった医療費の一部を所得税から控除されるというものです。医療費の一部が戻ってくるわけではありませんので、ご注意ください。国税庁のサイトでは、医療費控除の対象となる出産費用の具体例が示されており、妊娠や出産にかかる費用は健康保険適用外ですが、医療費控除の対象になるとしています。

しかし、羊水検査を含む出生前診断は、胎児の発育や染色体に異常がないかを検査するものです。出生前診断は異常の早期発見をするための検査ですので、治療につながるとは必ずしも言えないため対象には含まれないそうです。但し、異常(陽性)という検査結果の場合で、何らかの処置や治療を行う必要が出てくれば、治療開始のための検査という位置づけになるので医療費控除の対象となります。

また、健康保険では、医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う自己負担額が、1か月単位で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給するという「高額療養費制度」がありますが、こちらは健康保険適用範囲内に限ったことですので、羊水検査は対象にはなりません。

羊水検査のリスクって?

0.3%程度の流産の可能性がある

羊水検査のあと、流産する可能性が約0.1~0.3%(1000人中1~3人)ほどあります。しかし、妊娠15~17週という時期に自然流産することもあるので、羊水検査を受けなくても流産をした可能性もなくはないので、全て羊水検査のために起きたとも言い難いとのことです。

自然流産が起こる確率と比較しても、それほど高い数値ではありませんが、100%安全ではなく、リスクを伴う検査であるということを理解しておきましょう。

多胎妊娠だと不正確になる場合も

双子など多胎妊娠の場合には、全ての赤ちゃんの羊水が採取できなかったり、別の赤ちゃんの羊水が混ざってしまったりして、診断が不正確になる場合もあるそうです。

そういったことを避けるために、最初に採取した赤ちゃんの羊水に色のついた液(インジゴ色素液)を入れて、次の赤ちゃんの羊水と区別する方法を取ることもあります。それでもそれぞれの羊水が取れないなど、それぞれの赤ちゃんごとの羊水を確実に採取できるとは言えないとのことです。

100%正しい診断ではない

羊水検査は異常があれば、かなりの確率で見つけ出すことができますが、正常という結果でも100%正常であるとは言い切れないこともあります。それには以下の理由が考えられます。

・非常に細かい異常は発見できないこともある
染色体検査は、専門の医師や技師が目で見て判断しているので、染色体の数の異常については性格な判断ができます。しかし染色体の構造の細かな異常は分からないこともあるそうです。

・染色体モザイクは診断が難しい
稀なケースではありますが、一人の赤ちゃんが正常・異常両方の染色体を持っている場合があります。これを「染色体モザイク」といいます。異常と正常の両方が見つかればモザイクと診断されますが、正常しか検出されなかった場合には、正常と診断されても出生後に染色体モザイクであることが判明することもあります。

。妊婦さんの細胞が混ざる
羊水の採取で針を刺すには、当然ながら妊婦さんの皮膚や子宮の壁を通過します。この時に針に妊婦さんの細胞が入ってしまうことがあるそうです。めったに起こることではありませんが、可能性として考えておかなくてはならないことです。

結果が出るまでの過ごし方は?

破水や感染症に気をつけ安静に

羊水検査にかかる時間は10分ほどですが、検査後はしばらく病院内で休養をとり、出血や羊水漏れ、子宮収縮が起こっていないことを確認できたら帰宅することができます。この時に感染予防のための抗生物質と、子宮収縮抑制のための薬が処方されますので、忘れずに内服してください。

羊水漏れや子宮収縮が起こるのはほとんどが検査当日だそうですが、検査後1週間くらいは無理をせずに注意しておきましょう。

結果が出るのは2〜3週間後

羊水を採取したら、まず羊水に含まれている赤ちゃんの細胞を増やし(培養)、その後に判定という流れになりますので、羊水検査の結果は、一般的には検査を行ってから2~3週間ほどかかります。病院によっては2週間くらいしたら一度電話で確認して、結果が出ていれば受診という場合や、または4週間後に再診の予約をとって、その時に結果を聞くという場合もあります。

結果までの時間がとても長いので、赤ちゃんに何か障害があったらと不安な時期だと思います。でも赤ちゃんはお腹の中で育っているのですから、なるべく心穏やかに過ごすよう心がけたいですね。

結果が出るまで不安との戦い

羊水検査の結果が出るまで2~3週間を要しますので、その間は待つことしかできず、不安や心配で穏やかに過ごせない、ストレスになるということも当然だと思います。こうした不安を少しでも落ち着かせるには、やはり検査前に専門的な遺伝カウンセリングを受けていただくことが一番のようです。

検査前に、自分にとってどのくらい羊水検査が必要なのか、検査で何が分かるのか、検査による流産のリスク、結果によっては妊娠継続の有無を判断しなくてはならないなど、十分な説明を受けて、よく理解してから検査を受けるかどうか「夫婦で」決めてください。結果が出るまでも結果が出てからも、いざという時にお互いに夫婦で支え合うことが大切です。

染色体や遺伝子を調べるときには遺伝カウンセリングが義務付けられていますが、なかなか病院の体勢が整っていないところもあります。いつも健診を受けている病院の先生が、染色体や遺伝子について専門外であれば、出生前診断について詳しく、遺伝カウンセリングが受けられる病院を紹介してもらいましょう。

陽性が出る確率

1.5%程度が羊水検査で陽性

新しい出生前検査である「無侵襲的出生前遺伝学的検査」に関する遺伝カウンセリングの実施とその評価などを行っている「 NIPTコンソーシアム」によると、2013年4月から2014年3月までの間に母体血胎児染色体検査を受けたのは7,740名でした。そこで陽性反応が出た142名のうち、その後の羊水検査(確定診断)で陽性反応がでたのは117名とのことでした。

母体血胎児染色体検査を受け、更に羊水検査でも陽性反応が出た確率は、約1.5%となります。なお、117名の内訳は、ダウン症が71名、13トリソミーが10名、18トリソミーが36名でした。

ダウン症は羊水検査で100%に近い陽性反応

ダウン症があるならば100%近い確率で陽性反応を示します。しかし決して100%ではありません。モザイク型ダウン症と呼ばれる、いくつかの細胞が混じり合ったダウン症については、診断が難しくなります。

羊水検査が陽性だったら中絶なの?

妊娠を継続するかの判断は迫られる

羊水検査で染色体異常があるという結果となった場合には、赤ちゃんを産み育てていくかどうかを考えることになります。これは検査前にきちんと理解しておく必要があります。

妊娠を継続するかどうかは人それぞれです。場合によっては中絶を選択することもあるでしょう。日本では胎児の染色体異常を理由に人工妊娠中絶を受けることはできませんが、母親の身体的・精神的苦痛が強いという「母性保護」を理由に受けることができます。但し人工妊娠中絶は、妊娠21週6日までとなります。羊水検査の結果が出てすぐに決めなくてはならなくなります。

もちろん、赤ちゃんの病気や障害を受け入れて育てることを選択する人もいますし、検査は受けたけれどその後の考えにより結果は聞かないで出産するという人もいます。

染色体異常が原因で流産する場合もある

赤ちゃんに染色体異常があっても、産むと決心して妊娠生活を送っていても、残念ながら流産してしまう場合もあるそうです。自然流産の原因で一番多いのが赤ちゃんの染色体異常で、初期流産の50~60%と言われています。

染色体異常がある場合、流産や死産になる確率が極めて高いそうです。実際、流産した胎児の染色体を調べると染色体異常の頻度が66%もあるのに、無事に生まれた赤ちゃんの染色体異常の頻度は0.1%とのことですから、染色体異常の場合、98~99%は流産につながることがわかります。

価値観や生活環境によって異なる

羊水検査を受けてその結果をどう受け止めて決断するかということは、赤ちゃんのもつ病気や障害によっても違ってきますし、人それぞれの価値観や人生観、その人の置かれている環境によっても変わるものです。

たとえば、羊水検査によって赤ちゃんの病気を知り、出生前にいろいろと情報が得られれば、産まれてからの症状を最低限に抑えるよう対処できるという考えもあるでしょう。他にも、高齢になってようやく授かった赤ちゃんなので産みたいという人もいますし、上のお子さんに障害があるので、次も障害のある子では負担が大きいなどの生活環境も左右すると思います。

そんな病気の可能性があるのか、どういう症状が出るのか、そこでどんな決断をするのかという悩みは必ず出てきます。そういう意味でも遺伝カウンセリングはとても重要になるのです。

検査でわかる染色体異常の疾患とは?

ダウン症候群(21トリソミー)

ダウン症候群は、国内では新生児の約0.1%の割合でみられます。21番染色体が3本あることにより、精神発達の遅れ、特徴的な顔貌、多発奇形を示す症候群です。

つり上がった眼、幅広く平らな鼻などの特徴的な顔をしており、指が短いなどの小奇形を伴います。乳児期には体の筋肉が軟らかく、体重の増えも良くないことがあります。また、約半数に心臓の異常がみられ、腸の奇形や白血病などがみられることがあります。知能や運動の発達は遅れ、通常の子どもの2倍くらいの時間がかかるので、年長児でも知能指数は30~50くらいです。ただし、成人では就業している人も少なくありません。

18トリソミー

18番染色体の異常による疾患です。妊娠の中期~後期にかけて、胎児の発育が遅くなったり、羊水過多がきっかけとなって診断されることもあります。出生の頻度は新生児8000人に1人程度で、女児が多いとされています。

出生時の体重が少なく、口と下顎が小さく、鼻筋がとおった細い鼻、弓状の眉毛をもつ繊細な顔立ちをしています。筋緊張が強く、指が他の指に重なる手の握り方で、足底が丸くカーブしています。重い心疾患を伴い、治療が困難なことも多くあるそうです。出産時や1歳までに死亡することも多く、発達にも遅れが見られます。

13トリソミー

13番染色体の異常による疾患です。出生の頻度は新生児の2万人に1人程度と言われています。両目の間隔が開いていて鼻筋が低い、小頭症で眼球が小さい、耳の位置が低い、口唇・口蓋裂を伴うことがあるなどの特徴があります。指が他の指に重なる手の握り方をし、多指があることもあり、足底が丸くカーブします。

脳の形成が低いので、けいれんや無呼吸発作を起こすこともあり、発達にも遅れが見られます。重い心疾患を伴うこともあり、1歳までに亡くなる子供が多いと言われています。心疾患がない場合は、全身症状は比較的安定していることも多いようです。

ターナー症候群

女性は通常X染色体を2本持っているのですが、このX染色体の1本がない、あるいは欠けているために起こる病気です。出生の頻度は女児1000人のうち1人と言われています。

産まれた時の身長は正常範囲の下限ギリギリくらいですが、年齢とともに低身長が目立ってくるそうです。治療をしなかった場合の最終身長の平均は139cmほどです。思春期には二次性徴の発現不全(無月経、乳房発育不全)もみられます。心臓や大動脈の異常、腎臓の奇形が合併することもありますが、知能は一般に正常とのことです。

クラインフェルター症候群

男性の性染色体はX染色体とY染色体の2本ですが、この構成がX染色体が2本・Y染色体が1本という染色体異常です。出生の頻度は男児1000人に1人の割合でみられるとのことです。

幼児・学童期にはとくに症状は見られませんが、思春期になっても精巣の発達が進まず、無精子症となりますが、外性器の発達はほぼ正常とのことです。不妊の検査で初めて気付かれることもあります。また、乳腺がいくらか発達したり、乳がんを発症することもあり、糖尿病になりやすい体質だそうです。

染色体の構造の異状による疾患も

染色体の数には問題がないのですが、構造に異常が起こる場合もあります。

1.転座
転座とは、染色体が一部で入れ換わっている状態をいいます。転座には染色体に過不足がなく生きることに支障がない「均衡型」と、異常があって流産や死産となるか重い障害を抱えてしまう「不均衡型」があります。

2.欠失
染色体の一部が欠損することで「染色体欠失症候群」を引き起こします。重度の先天異常と、精神や身体の発達に遅れをきたす傾向があります。

病院選びのコツ

羊水検査が出来る病院は限られている

羊水検査はどこの病院でも受けられるわけではなく、病院の考え方によっては実施していないところも多くあります。羊水検査を検討している場合には、結果によっては両親の染色体検査や遺伝子検査が必要になることもありますので、遺伝外来がある病院で受けるといいでしょう。

また、検査を受ける前にも結果が出てからも、迷いや不安が起こるなど心が不安定になることも多い、デリケートな検査です。検査前には十分な説明があり、いつでも相談できる体制が整った病院を選びましょう。できれば「臨床臨床遺伝学専門医」や「臨床遺伝カウンセラー」などの専門家のいる病院がベストです。

病院によって何もかも違う

羊水検査を行う行わないだけでなく、検査の方法や内容は病院によって全く違います。

検査前に病院での遺伝カウンセリングに夫婦そろって行わないと羊水検査をしないという病院もありますし、検査をすることにしても、一般的には日帰り検査が可能のようですが、1泊入院としている病院もあります。また、当日も朝早くから一日がかりになるところと、検査の前後の時間を入れても小一時間で帰宅できるところもあります。

検査自体も局所麻酔を行う・行わないなどの違いもあるので、何から何まで病院によって違います。そのため費用も大きく違う場合もありますので、よく調べて病院を選びましょう。

出産後のことも考えて選ぶ

病院を選ぶ際に考えなくてはいけないのが、「赤ちゃんに異常が見つかった場合にどうするか」です。また、異常が見つかっても出産すると決断した場合、産後の赤ちゃんの障害についてどう対処すべきかなどもフォローやケアがしっかりした病院がいいでしょう。

羊水検査などの出生前診断を受けるときには、国のガイドラインでも、染色体や遺伝子を調べるときには、検査の前に義務づけられているんですが、まだ病院側の体制が整っていないのが実情です。羊水検査の経験が豊富な病院の方が、検査による流産のリスクについても多くの経験もあり、異常が見つかった場合の対応方法もよく知っているようです。

まとめ

羊水検査についておわかりいただけたでしょうか?

出産が高齢化している背景もあり、年々羊水検査を受ける方が増えているそうです。出生前診断の中でも「確定診断」として用いられる検査ですが、わずかではありますが流産というリスクも伴うことがあります。

羊水検査は義務ではないので、受ける・受けないという選択肢もあれば、検査の結果を受けてどのような決断をするかという点も考えなくてはなりません。ただ、それは命を左右するとても大きな検査であるということに変わりはありません

赤ちゃんの命にかかわる検査となることを踏まえた上で、その目的とリスクについて、十分に夫婦で話し合って検査に臨みたいものですね。

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